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インタビュー

社会医療法人 北晨会

恵み野病院

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恵庭地域初‼ 手術・入院対応の耳鼻咽喉科開設

恵み野病院(1986年設立・恵庭市)では2023年4月、地域のニーズに応え手術・入院加療が可能な耳鼻咽喉科を開設した。耳・鼻・喉だけではなく、甲状腺など頭頸部疾患にも対応する幅の広い診療が実り、開設からわずか3年弱で北広島市や千歳市、長沼からも患者様が訪れている。開設当初から指揮を執る道塚 智彦部長に、診療から手術・入院加療まで詳しくお話を伺った。

道塚 智彦 部長

2012年、旭川医科大学卒業。札幌東徳洲会病院、旭川医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科、がん研有明病院(東京)頭頸科、日鋼記念病院勤務を経て2023年、恵み野病院耳鼻咽喉科 部長に就任。日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会認定耳鼻咽喉科専門医・耳鼻咽喉科専門研修指導医

道塚部長 2012年に旭川医科大学を卒業し、札幌東徳洲会病院で初期研修を行いました。14年に旭川医科大学の耳鼻咽喉科・頭頸部外科に入局し、16年から北見赤十字病院、18年には東京のがん研有明病院に2年間国内留学のような形で行きました。20年に旭川医科大学に戻った後、室蘭の日鋼記念病院勤務を経て、23年11月から恵み野病院でお世話になっております。この間、耳鼻咽喉科と頭頚部外科を専門に診療してきました。

道塚部長 私自身は出身が北広島市なので、この恵庭市の周辺地域に耳鼻咽喉科の入院施設が無いことや、各方面からそういった施設を望む声が多く寄せられていることは把握しておりました。基幹病院で診療を行ってきた医師として、地域貢献のためにも入院加療をできる耳鼻咽喉科の必要性を感じておりました。比較的近場に北海道大学や札幌医科大学がありますが、この恵庭地域において耳鼻咽喉科を強化する動きはありませんでした。停滞した状況下でしたが、幸いにも23年4月、恵み野病院で入院加療が可能な耳鼻咽喉科が開設されました。当院から着任のお話を頂き、私としても故郷の周辺地域に恩返しができる良い機会となりました。

道塚部長 耳鼻咽喉科を標榜していても、「うちは耳と鼻が専門です」といった医院が多いのですが、当院は基本的に耳・鼻・喉から頭頸部まで、全てを網羅した診療が可能です。外来はもちろん、入院施設がありますので手術や術後のケアが必要な疾患に関しても、総合的な治療が可能だという点が大きな強みだと思います。

道塚部長 私のほかに女性医師が1名在籍し、常勤医師2名体制となっております。週に半日ではありますが、2名の非常勤医師の方にも診療に加わって頂いております。

道塚部長 本当に多岐にわたる疾患の患者様が来院されます。耳に関しては、中耳炎・難聴・耳鳴り・耳垢・外耳道異物・耳閉感などが挙げられます。鼻では、アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎の方が多く、鼻閉・鼻腔異物・嗅覚障害・鼻骨骨折で来られる患者様もいらっしゃいます。口や喉に関する症状としては、味覚障害・舌の痛み・口腔内腫瘍や扁桃炎・声がれ・嚥下障害などがあります。さらに手術や入院ができる施設ということもあって、開設当初から頸部疾患、特に甲状腺腫瘍の患者様の紹介を多く頂いております。

道塚部長 本質的には大きな違いはないと思います。以前勤めていたがん研有明病院の頭頸科でも、頭頸部門と甲状腺部門に分かれていましたが、「甲状腺疾患耳鼻咽喉科頭頸部外科」というのが正式名称で、対象部位を網羅した形で診療を行っておりました。甲状腺の専門病院となると話は別ですが、一般的な総合病院では耳鼻咽喉科が甲状腺疾患の治療を担当していることが少なくありません。手術療法の中心になるのは甲状腺腫瘍ですが、他にも例えばバセドウ病や橋本病の患者様で、甲状腺を取らなければいけない方の手術にも対応しております。

手術・入院に対応した恵庭市では唯一の耳鼻咽喉科です。耳・鼻・喉はもちろん、甲状腺など頭頸部まで幅広く診療しております

2023年4月の開設以来、恵庭市だけではなく北広島市や千歳市、長沼からも患者様にご来院頂いております

道塚部長 鼻副鼻腔手術、鼻中隔矯正術、下鼻甲介骨粘膜下切除術、鼻腔腫瘍切除術など、当院で行う鼻の手術はほとんど内視鏡で行っております。耳の手術では中耳炎が最も多く、お子様の滲出性中耳炎の場合は鼓膜チューブ挿入手術、鼓膜に穴が開いてしまった鼓膜穿孔に対しては鼓膜を貼り直す手術があります。また症例は少ないですが、先天性耳瘻孔(耳周辺に小さな穴が存在する症状)の手術も行っております。耳に関して当院では、基本的には顕微鏡を使った手術を行っております。耳や鼻以外にも口腔腫瘍や舌腫瘍など、お口の中の疾患も手術対応が可能な体制です。

道塚部長 昨年25年度(4~11月・耳鼻咽喉科)の実績では、外来で3395人、入院は1060人、手術件数は128件となっております。開設した23年度が外来1463人、入院388人、手術43件だったことを考えると3年弱で大きく数字を伸ばせました。手術室の使用状況や麻酔科医師の手配などの条件が整えば、来年度以降はもっと数字を伸ばしていける可能性があります。

道塚部長 めまいに関しては対応する診療科に幅があり、脳神経外科、神経内科などで診ている病院もあります。当院ではまず脳梗塞や脳出血の症状がないかを脳神経外科で確認し、脳に異常がない場合、耳鼻咽喉科で三半規管を中心に検査を行います。三半規管以外にも、聞こえに関連するめまいの症状もありますので、症状の原因を探りながら治療にあたります。睡眠時無呼吸症候群の治療では、対象が小児か成人かで治療の方向性は異なります。成人の睡眠時無呼吸症候群に対しては、まず外来で検査を行い、必要があれば一泊入院でさらに詳しい検査を実施します。睡眠時無呼吸症候群の診断がついた場合、就寝時にCPAP(シーパップ)というマスク状の医療機器を装着して頂き、治療していくことになります。

道塚部長 病院側で行う手続きは、聴力検査と意見書の交付が中心です。例えば両耳の聴力レベルが概ね40デシベル以上であることなど、助成対象の認定条件がいくつかあります。かなり聞こえが悪く、身体障害者の認定にかかる可能性がある場合は対象外となりますので、追加の検査が必要な場合もあります。聴力などが基準を満たし、助成対象者だと判断した方には「意見書」をお渡ししております。お隣の北広島市では数年前から助成が始まっており、毎年4月の募集段階で希望者が殺到し、すぐに締め切りになってしまうと聞いております。恵庭市でも枠を増設して実施しておりますので、かなり需要が高まっているのではないかと思います。とはいえ、補聴器助成が始まっていることをご存じない高齢者も多くいらっしゃいますので、当院では老人会や自治体の講演会などで助成についてご案内しております。

道塚部長 そうですね。当院で耳鼻咽喉科を開設するにあたって、近隣クリニックの先生方にご挨拶に伺いました。「近くに手術・入院施設があるのはありがたい」という声を頂き、以来スムーズに連携が進んできました。現在では千歳市の病院等からも、甲状腺腫瘍や内科のサポートが必要となる特殊な副鼻腔炎の患者様のご紹介を受けるようになりました。恵庭・北広島を中心に千歳、長沼からも紹介を受けて来院される患者様が増えてきました。手術が必要な患者様だけではなく、重度の喉の炎症や顔面神経麻痺など入院加療が必要な方のご紹介も多く頂いております。今後も可能な限りカバーするエリアを拡大し、より多くの医療機関と連携を深めていきたいと考えております。

道塚部長 繰り返しになりますが、当院は恵庭地域の耳鼻咽喉科では初となる手術・入院施設です。現在は私が中心となって手術対応をしておりますが、この先万が一、外科的処置が可能な医師が不在となった場合、再び空白の事態を招いてしまいます。今後は、せっかく生まれた地域完結型の耳鼻咽喉科医療を破綻させない努力が必要となります。私にできる役割は、道内や東京で培った技術と経験を次の世代に残していくことだと考えております。可能な限り後輩医師たちの指導もしつつ、地域クリニックの先生方と連携を深めたいと思います。

道塚部長 耳鼻咽喉科開設から3年弱が経過しました。地域の皆様やクリニックの先生方に支えて頂き、良い軌道に乗ってきたと思います。スタート時は私1人だった常勤医師ですが、現在は2名体制になり、さらに27年度以降はもう1名増員できる見通しです。常勤医師3名体制ともなれば、抜け目や切れ目なく急な対応にも応じていける可能性があります。どの診療科にかかれば良いのか分からない場合などは、まず当院にお越しください。こちらで適切な診療科の手配ができますし、耳鼻咽喉科での対応が可能であれば全力で治療にあたります。皆様のご来院をお待ちしております。

※メディカルケアガイド2026年恵庭・北広島版に掲載されたインタビュー記事です

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