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インタビュー

野川歯科クリニック

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歯科医療＝治療ではありません。予防歯科で口腔内の健康維持を‼

野川歯科クリニック（１９９０年開院、札幌市厚別区）では、２０２３年４月から野川敏史氏が２代目院長に就任し、新たにインプラント治療を始めるなど診療の幅が広がった。北海道大学歯学部を卒業後、大学院や大学病院で臨床と研究を積み重ねてきた院長に、その深い知識を今後のクリニック診療でどう生かすのか、お話を伺った。

野川　敏史　院長

―23年４月にご尊父からクリニックを継承されたそうですが、そのタイミングを選ばれた経緯を教えてください。

野川院長　大学病院の教員をしておりましたが、23年３月で任期満了となりました。父も年齢を重ねてきましたので、クリニックを受け継ぐには、同年４月がちょうどいいタイミングでした。

―継承に合わせ院内をカフェ風に改装し、医療機器も刷新されたそうですね。

野川院長　歯医者が苦手な方にも抵抗感なく来院して頂けるよう、待合室をカフェ風にしました。医療機器に関しては歯科用CTを更新し、新たにお子さま用の診療ユニットを導入しました。

―CTは新たに始められたインプラント治療用に更新されたのですか？　また、お子さま用の診療ユニット導入について狙いを教えてください。

野川院長　もちろんインプラント治療でもCTは使用しますが、その他の治療や診断でも役に立つ機材ですので、様々な局面で活用しております。お子さま用の診療ユニットに関しては、安全面に配慮して導入しました。というのもお子さまの場合、可動式の診療ユニットを使用すると、背もたれと座面の間に身体が挟まってしまうリスクがあります。当院が導入したお子さま用の診療ユニットはフラットタイプで安全な構造です。安心してお子さまの診療をお任せください。

院内をカフェ風に改装し、治療前の緊張感を和らげて頂けるように配慮しました

―さて、院長は大学院や大学病院で長年、臨床と研究に従事しておられました。クリニックの診療ではどう活かせそうですか？

野川院長　大学院で補綴(歯がなくなった部分を補う治療)を専攻し学位を取り、大学病院では予防歯科の教員も務めました。そのキャリアを活かし、クリニックでも補綴治療や予防歯科をメインにと考えております。歯を欠損した場合、主な治療法にはブリッジ・入れ歯・インプラントがあります。機能の回復が補綴治療の主眼ですが、見た目や使い心地など感覚的なことから、残った歯をいかに長くもたせるかにも気を配りながら治療を進めます。インプラントを始めたことでご提示できる治療の種類は増えましたが、どの治療を選択するかはそれぞれの治療方法についてしっかり説明し、ご理解頂いたうえで患者様に決めて頂いています。特にインプラント治療は、費用面や手術に伴う身体的なリスクについては十分説明してご理解頂けるようにしております。また、インプラントの手術時にはシミュレーションソフトを使用したサージカルガイドを使用することで、安全性に配慮して治療ができるようにしています。また予防歯科では、お子さまから高齢の方までシームレスに対応していくことを目標にしています。特に高齢の方は、口腔機能が低下するオーラルフレイルの改善・予防が大切です。

―オーラルフレイルに対してはどのような治療を施すのですか？

野川院長　口腔機能の衰えで、まだ健康な状態に戻せるレベルがオーラルフレイルです。治療での回復を目指すのは、補綴などによる咀嚼力だけではありません。咀嚼や嚥下で重要な役割を果たしている、舌の機能改善も同時に図ります。舌圧を上げる運動療法や器具がありますが、早口言葉や舌を動かす簡単なトレーニング方法も有効です。口腔機能の維持・改善に役立つ分かりやすい資料を歯科医師会が提示しておりますので、それを活用してリハビリや機能訓練を行っています。全身のフレイルは口腔のフレイルから始ると言われていますのでフレイルを予防するためにも、食べ物が噛みにくい、飲み込みにくいなどの症状がある方は、早めに当院にご相談ください。

―現在は院長とお父様の歯科医師２名体制です。役割分担などはしておられるのですか？

野川院長　特に役割分担をしている訳ではありませんが、昔からお越し頂いている患者様の中には、引き続き父の診療を希望される方がいらっしゃいます。父は現在も週５～６日、ほぼフルタイムで診療しておりますので、そういった方の治療やメンテナンスなどは担当してもらっています。

―最後になりますが、院長から地域住民の方にメッセージをお願いします。

野川院長　昔は「歯科医院は歯が痛くなったら行くところ」というイメージがあったと思います。しかし現在では、治療と同じぐらい予防の重要性が高まっております。当院でも、お子さまであれば幼少期からの虫歯予防、お年寄りの方は口腔機能の低下予防が大切と考え診療を行っております。不具合が起こる前に検査することで、口腔機能障害は進行が止められることが分かってきております。お口のことで少しでも違和感があれば、どんな些細なことでも構いませんのでご来院ください。

インプラント治療で使用するシミュレーションソフト（写真㊧）とサージガルガイド（同㊨）

※メディカルケアガイド2025年厚別区版に掲載されたインタビュー記事です

診療時間

時間 日 月 火 水 木 金 土 祝
9:00～13:00 1 1 1 1 1
9:00～12:45 1
14:00～19:30 1 1 1
14:00～18:00 1 1
※受付は診療終了時間の30分前までです
休診日：土曜日午後・日曜日・祝日