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インタビュー

独立行政法人地域医療機能推進機構

JCHO北海道病院

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産科・新生児医療をより専門的に

札幌市豊平区で急性期医療の中核を担ってきた独立行政法人 地域医療機能推進機構 北海道病院(JCHO北海道病院/院長・古家乾氏)。同院が誇る4つのセンター(消化器、呼吸器、腎・膠原病、周産期医療)のうち、周産期医療センターが2023年4月から産科専門として生まれ変わることになった。古家乾院長に再開した循環器内科の展望や、周産期医療改革について話を伺った。

古家 乾 院長

1985年北海道大学医学部卒業。

札幌市北保健所、国家公務員共済組合連合会幌南病院(現KKR札幌医療センター)、地域医療機能推進機構北海道病院副院長などを経て、2016年から現職。

古家院長 当院は設立当初、結核の患者様のための療養所でした。結核専門病院としての役割は罹患者の減少とともに小さくなり、現在では周産期から成人・高齢者までの急性期医療を担う基幹病院として地域に貢献しております。

古家院長 健康管理センターは各種健診を通じ、病気の早期発見・早期治療に努め、ジェイコー中の島では在宅復帰を目指した介護に取り組んでおります。高齢者にも活躍してもらわなければ、国民皆保険制度を維持していくことはできません。「未病」という言葉もある通り、病気を予防し健康寿命を延ばす視点が地域包括ケアでは大切だと考えております。

古家院長 消化器センターでは内視鏡的治療からインターベンション、がん化学療法まで幅広く診療しています。消化器と一口にいっても、胃や大・小腸、肝臓、胆道、膵臓など様々な臓器があります。臓器の種類が多い分、最も患者様が多いのが消化器センターです。また呼吸器センターでは、肺がんから各種肺炎や気胸まで、あらゆる呼吸器疾患に対応しております。腎・膠原病センターにおいては、腎臓内科医とリウマチ医がそれぞれ専門性を保ちつつ協力を図り、腎疾患と膠原病の診療にあたっております。すべてのセンターに共通するのは、内科・外科・複数の診療科の垣根を取り払い、専門性の高いチームとして診療にあたっている点です。

医師、看護師、リハビリ職員や管理栄養士など多職種によるカンファレンスにより、患者さん一人ひとりのテーラーメイドの医療を提供します。

周産期センターにはLDR(分娩室)4室を整備しており、ハイリスクからローリスクの分娩に対応しています。ご家族と一緒にいられる環境を大切にしています。

介護老人保健施設は入所定数100床、通所定数60人の在宅復帰強化型の老人保健施設です。介護予防センター、居宅介護支援センター事業も行っています。

―4つ目の「周産期医療」については2023年4月から、KKR札幌医療センターと連携し、機能分担されると伺いました。経緯を教えてください。

古家院長 少子化傾向ではありますが、高齢出産が増えてきたことで、不妊治療、人工授精、ハイリスク分娩など周産期医療の役割は多岐にわたるようになりました。NICU(新生児特定集中治療室)、MFICU(母体・胎児集中治療室)、助産師外来などの運用や新生児医療専門医の配置など、周産期医療にはマンパワーが必要です。産科・婦人科をひとつの医療機関で担うのが難しくなってきたため、2023年4月からは産科・新生児医療を主に当院が担当し、婦人科はKKR札幌医療センターにお願いすることになりました。

古家院長 必要なマンパワーと医療設備を産科・婦人科ごとに集約することで、提供する医療の質が上がるのではと期待しています。また、出生数の減少とともに分娩に立ち会う機会が減ってきた産科医や助産師にとっては、産科を集約することで多くの出産に携わることができ経験値となります。医療スタッフがスキルアップすれば、分娩に伴うリスクの軽減につながると考えております。

古家院長 緊急出産に備えるため、当院では周産期センター内に産科専用の手術室を設置する予定です。通常は陽圧の手術室を使用しますが、コロナに感染した妊婦様の分娩を適切に行えるよう、陰圧にも対応可能な手術室になり、センター内に陰圧入院個室も完備されます。

古家院長 前立腺肥大症の手術に「ツリウムレーザー」を導入し、経尿道的前立腺蒸散術を始めたことが要因だと思います。従来の手術に比べると短時間で済み、手術侵襲も少ないため、患者様の心身への負担が軽減できます。男性の前立腺疾患が増えており、今後ますます泌尿器科の役割は大きくなると考えられます。

古家院長 大学病院などから人材のサポートを受け、常勤医師2名体制で令和2年に再開しました。さらに人材確保を進め心臓・血管領域のインターベンションや心不全の治療の充実を目指します。

古家院長 消化器の中でも肝胆膵領域は難しい手術が多く、医師には高いスキルが求められます。内科・外科の専門医を基本建ての一階部分とし、プラスαで肝胆膵のサブスペシャリティを育成し二階建てとすることが修練制度の狙いです。当院が積み上げてきた実績が認められ、肝胆膵高度技能修練施設の認定は消化器内科・外科・放射線診断科・麻酔科がチームとして取り組んだ結果と考えています。

古家院長 2024年に第8次医療計画がスタートします。これまでの5疾病5事業から、新興感染症対策が加わった5疾病6事業となります。新型肺炎の歴史をみても、約20年の間にSARS、MERSに続き、今回のCOVID-19が現れました。世界中の人とモノが往来する現代において、新しい感染症の流入は避けられません。感染拡大の局面で試されるのが病院の総合力だと言えます。当院はCOVID-19の流行に際しても、患者の受け入れを拒むことなく職員一同で力を合わせて対処してきました。今後も「新興感染症に対応しながら、ほかの医療も全力で行う」という方針を貫き、地域医療の中核として責任を果たしてまいります。

健康管理センターでは、一般健診や特定健診、各種がん検診や人間ドックなどを実施しています。職場健診だけでなく、個人健診も行っていますのでお気軽にご連絡ください。

※メディカルガイド2022年札幌市豊平区版に掲載されたインタビュー記事です

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