子どもから高齢者まで幅広い世代の耳、鼻、のどの疾患を診療。なかでも、小児中耳炎・各種難聴・耳鳴・耳管開放治療・耳の手術治療を専門的に行うクリニックが新さっぽろにある。
平成28年12月に開業した桂林耳鼻咽喉科・中耳サージクリニックは、日々様々な症状の患者の耳を全力で守るため、日夜研鑽を積み、その一つの形として、局所麻酔下のもと最小限の皮膚切開で行い、最も侵襲が少ない方法で耳の手術治療を行なっている。
「忙しい方はもちろんの事、高齢のため認知症への影響から短期間の入院で済ませたい、経済的な面で入院期間は少なくしたいなど、様々な面において短期滞在手術が浸透している」と桝谷院長は話す。他にも心疾患など、他の病気のために全身麻酔を受けられなかったり、不安などの理由から全身麻酔の手術を見送り、様子を見ている方も多く、これらを解決するべく、局所麻酔下で、かつ特殊な手術術式を行う事により、道内初の「日帰り手術」を施行している。
よりよい聴力の獲得のため局所麻酔下治療にこだわる
従来の鼓室形成術では、全身麻酔下に耳の後ろを大きく切開し、術後は頭部に包帯を巻き、約1~2週間の入院が必要。それに対し、局所麻酔薬の的確な部位・量の注入施行と、最新式の顕微鏡下に「耳鏡」と呼ばれる筒を通し、耳の中だけで手術を行う(耳鏡下耳内耳科手術)ことで、これらの問題を解決している。
桂林耳鼻咽喉科・中耳サージクリニックでの術式では、従来の手術時間を約半分程度に短縮することができ、かつ日帰りで行うことが可能。局所麻酔下治療にこだわる理由として「全身麻酔下では本当の聴力の確認に術後数日かかりますが、局所麻酔下に行う最大のメリットは、手術中に聴力が改善したかどうかがその場でわかること、よりよい聴力を得られるということなのです」と話す。