最近来院される患者さんに肩こり、頭痛、目の奥の痛みなどを訴える方がとても多いです。
耳鼻や眼が原因であれば耳鼻科や眼科に通院すれば改善するでしょう。しかし、原因がお口の中にあるケースもあるのです。
歯というのは食べ物をかむ為のものです。しかし、日頃のストレスや生活習慣などが原因で「くいしばり」や「歯ぎしり」をしている方が多いです。
くいしばり時に歯にかかる力は食事の時の6~8倍といわれています。それだけ大きな力が慢性的に加わっていたら歯や歯ぐき、顎や周囲の筋肉に悪影響を及ぼします。
具体的に言うと、歯がすりへったり詰め物が割れたり、ひどいと歯自体が割れてしまう事もあります。
くいしばりにより顎関節にも負担がかかるのであごの痛みで口が開けづらくなったり、また周囲の筋肉も緊張している事が多いので血流がわるくなり頭痛、目の奥の痛みなどの症状もあらわれる事もあります。
では「くいしばり」や「歯ぎしり」を気を付けるにはどうしたら良いのでしょう。
まず一番大切なのは「くいしばり」の癖を自覚する事です。ほとんどの方は「くいしばり」を自覚せず無意識でおこなっています。
本来、口を閉じて……続きを読む
近年、報道やドラマなどに精神疾患や精神科医が登場する機会が増え、うつ病や統合失調症、○○障害といった「単語」をよく耳にします。広く一般に認知されるようになったことは結構ですが、自分自身がそうした病を患って受診する場合を想像する人は、まだ多くはないようです。
仕事、家庭、人間関係…ストレス社会と言われて久しい現在、心を病む人は確実に増えています。ストレスフリーで社会生活を営むことのほうが難しいのではないか、と思える世の中です。
ストレス解消を意識して何らかの手立てを実践されている方も多いことでしょう。しかし、ストレスを上手にコントロールできる人ばかりではありません。無意識にたまっていくストレスが、思わぬ形で現れることもあります。
精神科・心療内科の診療では、精神的・心理的な原因が、気持ちあるいは身体の症状として出現し、生活の質が低下している人の、「その状況を改善させる」ことを目的としています。
みなさんがよく耳にされる病の「うつ病」も精神症状だけが出現するわけではありません。様々な身体的症状を伴うことのほうが多いのです。頭痛・肩こり・めまい・耳鳴り・吐き気・動悸・腹痛・体重減少・腰痛・足の痺れなどなど、頭のてっぺんから足の先まであらゆる症状が出現しうるのです。だからこそ、まずは「身体的な病気ではないこと」をしっかり確認する必要があるのです。なんでもストレスのせいにして、かえって身体の病気を見逃してしまっては大変ですから。
精神科の薬物療法に対する不安や「偏見」を持た……続きを読む