メディカルケアガイド旭川市インタビュー記事
※メディカルケアガイド2024年旭川市版に掲載されたインタビュー記事です
医療事務系の最難関資格に6名合格 躍進の決め手は教員の情熱
旭川医療秘書専門学校の躍進が止まらない―。医療事務系の資格が複数取得できる同校だが、２０２３年７月には最難関の「診療報酬請求事務能力認定試験」で６名の合格者を輩出し、就職内定率も１００％を達成した。飛躍の土台を作った柿﨑哲平校長（同一法人の旭川明成高校の教頭も兼務）と山崎智代入試広報部長に同校の魅力を伺った。
―柿﨑校長は校長ご就任以前から、旭川医療秘書専門学校の広報強化に携わっておられたと伺いました。以前は学生募集に苦心していた学校の改革を、いかにして行われたのですか？
柿﨑校長 本学の存在を北海道に周知するために３年間尽力しました。学校のPRというのは本来、愛着のある教員自らが行うべきだと考えておりましたので、今年度本学OGでバイタリティーのある山崎とともに広報活動を繰り広げました。道内の約70高校を年数回訪れ、本学の魅力を伝える地道な活動を続けた結果、受験生の数・定員補充率ともに大幅に上げることができました。２０２３年３月、校長職の拝命と同時に入試広報部を新設し、看護・医療事務など豊富な実務経験がある山崎を部長に抜擢しました。
―山崎様に伺います。貴校で教鞭を執っておられる中、入試広報部長就任のお話が出た時はどんな心境でしたか？
山崎入試広報部長 外回りや広報業務の経験が浅く不安はありましたが、母校の認知度を上げたいという思いもありました。何より医療事務の仕事の魅力を、一人でも多くの高校生に伝えるお手伝いができればと考えお引き受けしました。
―様々な資格が取得できるのが貴校の魅力ですが、その実績にも驚かされます。２０２３年７月の「診療報酬請求事務能力認定試験」において、なんと６名の合格者を出しました。
柿﨑校長 医療事務系の資格では最高峰にして最難関の試験ですので、誇れる数字だと思います。しかも、道内の合格者43名中、６名が本学学生という快挙でした。２０２２年に全国表彰を受けた「秘書実務技能検定協会優秀賞（団体）」に続き、２年連続で実績を残せたのも自信になります。
―次なる改革として、２０２４年度には「コース制の廃止」と「取得資格の増設」が予定されています。
山崎入試広報部長 来年度はコース制廃止に伴い、２年間で十数種類の資格を取得できる教育課程を予定しております。本学の最大の魅力は、医療系をはじめとする資格がたくさん取れることでもあり、医療事務の中にも多数の職種がありますので、就職の選択の幅が広がればと考えております。２０２４年度、厚労省により医療業界では、医師の働き方改革が４月に予定されております。今後の予測としては、医師の業務をサポートする医療クラークの存在が必要不可欠になってくるのではないでしょうか。道北地区の専門学校で「医師事務作業補助技能認定資格」が取れるのは本学だけですので、ニーズの高まる医療クラークの資格にもチャレンジしてほしいです。
―より多くの資格が取れる一方、忙しくなる学生さんには負担となりませんか？
柿﨑校長 本学は文科省の職業実践専門課程認定校ですので、2年目の後期は内定先での実習が入ります。つまり2年制とはいえ、約１年半で様々な資格試験に合格させ、医療事務の即戦力を育てなくてはなりません。短期間で多くの資格が取れるように、効率的なカリキュラムを組むのは例年通りなので、コース制廃止を理由に学生の負担が大きくなるとは考えておらず、むしろ就業先の選択肢が広がる可能性があります。
―貴校の実績に注目が集まっております。地域の高校生、保護者の方にメッセージをお願いします。
柿﨑校長 高校生の皆さんやその保護者の方に医療事務の魅力をお伝えするため、本校では年10回のオープンキャンパス実施や各地方で進学相談会に参加しています。学生一人ひとりに寄り添う教員の姿や、充実した生活を送る学生の姿、効率の良いカリキュラムをご覧いただければ、本学の教育でなぜ多くの資格が取れるのか納得していただけると思います。中には信用金庫など、医療関係以外の企業の内定を勝ち取る学生もいます。私の経営方針は「個人の多様性を尊重して、誰一人取り残さない教育」です。就職先が決まるまで、職員一同で全力サポートいたしますので、進路先の候補の一つとしてぜひ本学をご一考ください。
