患者様のご希望も千差万別で、見た目(審美性)を重視される方、機能性を重視される方もいらっしゃいますし、また時間的(通院回数・時間帯・一回あたりの診療時間)、金銭的な制約がある方もおられます。
当院では現状をしっかりと患者様にご説明し、患者様のご希望にできるだけ沿って最善の治療方法をご相談し、納得していただいてから治療に入ることをお約束させていただきます。
丁寧な歯科治療が評判を呼び、多くの患者様がその門をたたく札幌市清田区のひだまりスマイル歯科(2015年開業、院長・水上直弘氏)。義歯の研究に長年取り組んできた水上院長だが、小児歯科を強化するため今年4月、「ママとこどものはいしゃさん」への加盟を決断。永久歯の健康を人生トータルで考える拠点となった、ひだまりスマイル歯科の今後について話を聞いた。
■歯科診療のあり方について
―2015年にひだまりスマイル歯科を開業され、地域の信頼を得て現在に至っております。開業当初を振り返って、最も苦労されたことは何ですか?
院長 一番大変だったのは、人材を確保することでした。信頼できる歯科医師、歯科衛生士を集めるのに苦労した記憶があります。
―現在ひだまりスマイル歯科には水上先生を含め4人の歯科医師が所属しております。
院長 大学院の研究科で知り合った先生方に、当院で治療にあたっていただいております。患者様一人ひとりの治療計画を複数の歯科医師で立案する体制が整っているのは当院の強みです。
■「か強診」認定医なら節約できるメンテ費用
―歯科医療の充実を図る目的で厚生労働省が定めた「かかりつけ歯科機能強化型診療所(か強診)」に2016年4月に認定されました。
院長 厚労省の定める厳しい施設基準をクリアしたわけですし、患者様から信頼される体制が整ったのだと自信になりました。特にメンテナンスに対する算定が変わったことは、認定医院と患者様の双方にメリットがあります。
―約10%しか認定を受けていない「か強診」ですが、メンテナンスにおいてどのような利点がありますか?
院長 通常は3か月に1回しか保険適用にならない予防処置を、「か強診」なら最大1か月に1回、保険診療で行えます。例えば、4~8㍉の歯周ポケットがある重度ないし中程度の歯周病患者の場合でも、以前は3か月に1回しか保険診療で治療を受けられませんでした。「か強診」制度では保険でのメンテナンスが1か月に1回でき、より細やかなアドバイスが患者様にできるようになりました。歯の延命に繋がり、治療費も抑えられます。
―「か強診」の制度ですが、患者様側に認知されているとは言えない状況ではないですか?
院長 おっしゃる通りです。調査によると、日本では10人に一人しか歯科医に通っていないというデータがあります。あるアンケート調査では、60歳以上の人が後悔していることの第1位が「歯を大切にしてこなかったこと」でした。「か強診」制度のメリットを伝えることも我々認定医の務めだと言えます。
■ママとこどものはいしゃさん加盟の意義
―さて、ひだまりスマイル歯科は4月から小児歯科ブランド「ママとこどものはいしゃさん」に加盟されました。加盟の経緯について教えてください。
院長 ママとこどものはいしゃさんは、親子で安心して通える歯医者さんを目指したいという思いを持った歯科医院さんたちが集まるグループです。その中で「予防」「審美」「小児矯正」という3本の柱があります。当院では以前より「予防」を重点的に行っていましたが、今後はより徹底的に行っていきます。
―「審美」については?
院長 子育て中のお母さんがお口の健康に無関心だと、お子様の歯の健康にも悪影響を及ぼします。虫歯・歯周病になりにくい審美歯科の素材についてなど、まずは親御さんに関心を持っていただきたいと考えています。
―「予防」「審美」に続き、3本目の柱「小児矯正」について教えてください。
院長 食習慣などが原因だと考えていますが、お子様の口の中は小さくなる傾向にあります。口腔内が小さくなると永久歯の歯並びにも悪影響を及ぼします。大人になってからの矯正では、健康な歯まで抜かなくてはいけない悲劇を招きます。それならば逆に、子供時代にあごの大きさを広げてあげることで、永久歯を抜く将来的なリスクを摘めるのではないでしょうか。小児歯科矯正はその意味で重要です。
―小児歯科ブランドへの加盟で、お年寄りや独身の男性が入りにくくなりませんか?
院長 幸い当院で治療にあたる歯科医師の多くは、「義歯」や「インプラント」などが得意分野ですので、中高年の方のケアも万全です。インプラントでは必ず麻酔科医が付き添い、手術は口腔外科の専門の医師が行い、かぶせものは補綴専門の医師が担当し、連携を取りながら患者様の年齢に問わず、円滑な診療を行います。
■時代のニーズに合わせ目指す診療は5本の柱
―ひだまりスマイル歯科の設備とスタッフについてお伺いします。
院長 2019年に診療ユニットを4台から7台に増やし、キッズルームも新設しました。プライバシーに配慮し個室型カウンセリングルームも2部屋準備しております。当院では初診、治療前、治療中、治療後と必ず4回カウンセリングを行うことを原則とし、コミュニケーションをしっかり取り、患者様に納得いく診療を受けて頂けるよう心がけています。スタッフは現在、常勤の歯科衛生士が7人、パートの歯科衛生士が3人在籍しております。月に1日半は従業員の研修日にあて、フリーランスの専門家を呼んで歯科衛生士、受付のスキルアップに励んでおります。
―最後に、ひだまりスマイル歯科の今後の展望について教えてください。
院長 当院は今後、「小児歯科」「訪問診療」「インプラント・義歯」「審美治療」「メンテナンス」の5本を診療の柱に考えております。週二回行っている訪問診療も、時代のニーズに合わせ増やしていく予定です。スタッフ一同、地域の皆様のお口の健康に貢献できればと考えておりますので、お悩みのある方はぜひ当院にご相談ください。